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sageて逝きましょう。エヴァSS投稿スレ
- 1 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/01(土) 01:10
- このスレがないと寂しいので立てました。
サイズが巨大なスレッドが上位にあると関心のない人への
負担が大きいので極力sageで、ageる時は回し上げでお願いします。
- 2 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/01(土) 01:11
- 本スレはこちら。
http://www24.big.or.jp/~ker/16/test/read.cgi?bbs=gehirn&key=983635526
- 3 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/02(日) 03:28
- すまぬ。回し上げとは一体どういうageのことですか?
- 4 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/02(日) 04:16
- >>3
普通のブラウザで見ると上にあるスレは最新レスが10表示されるでしょ?
でSSは1レスが長いから上にあると一々それが表示されて重いたくったり、
スクロールが大変だったりするの。
だから長いレスに後に一言だけでログを回して最新10表示から隠すわけ。
これが回しアゲ。
でもあんまりやりすぎると荒らしになっちゃうから程ほどに、ってとこ。
- 5 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/03(月) 19:29
- 今回、私には切り札があった。
でなければ食事になんて呼ばない。多忙に託けて、滅多に付き合ってはくれないのだから。
私の誘いに限っては、の話。
だからこれは、数少ないチャンス。
「どう!?なかなかのモンでしょう!!」
殊更おおげさに手を広げてみせる。
相手を安心させる子供らしい仕草。女を見せないのも計算の内。
さて!
ここでお立会い。
一見、なんの変哲もないこのボルシチ。
中に何が仕掛けられているでしょう?
FFといわずとも、あらゆる俗な小説に登場する、最もポピュラーな。
これ以上は勘弁。私だってそこまで厚顔無恥じゃないのよ。
意外と?余計。
ドラマや漫画にありがちな主人公のライバル。海外育ちのアプローチ過剰な女。
見るたんびにムカつくのよね。偏見だわ!ホント。
私はこんなに繊細なのだっていうのに、さ。
- 6 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/03(月) 19:31
- あーあ。食べてる。食べてるわ。
実験体になってくれたカエルさん、昇天しちゃったのよね。
それで、ちょっとは効果もあるのかなー…なんて。
良薬は口に苦し、って言うじゃない。
んん?だから、日本語は苦手なんだってば。
もちろん、加持さんのことは大好き。ミサトなんかよりも、ずっと。
でもね。打てる手は全て打っとくのが私の信条なの。
大丈夫。どんなクスリだって、カエル用にできちゃあいないわ。
むしろコレってヒトに効く証明。
っと。
「ご馳走さん。いつのまに腕を上げたんだい?アスカ。」
こっそりため息。
ぜんっぜん効果ないのね。異常も見られないのは結構なことだけど。
ちょっとつまんない。
はじめっから信じてなんかいなかったにしても。ホントよ?
だって、あんまりにもバカらしいじゃない。ちょっと試してみただけ。
今度は深く息をつく。
…違う意味で昇天しちゃった加持さん、見たかったなァ。
ま、仕方ない。長期戦だもの。地道にコツコツいくか。
「加持さァん。来週の日曜って…加持さん!?」
- 7 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/03(月) 19:33
- ageないので回しません。
- 8 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/04(火) 04:40
- >>7
連載モノならコテハンを名乗るか、タイトル付けてくれい。
他の人がSSを書き込みにくくなる。
- 9 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/04(火) 17:09
- …他に書く人いるのか?
- 10 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/05(水) 13:40
- >>9
書く可能性が0%だとは言えまい。
- 11 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/05(水) 14:39
- そのうち書きに来ます。
- 12 :名無しさん@第弐発令所 :2001/09/05(水) 18:20
- >>11
楽しみにしてるよん。
- 13 :Y ◆M5yFLJL6 :2001/12/23(日) 11:04
- 借ります
- 14 :◆vTepvpPE :2001/12/23(日) 11:16
-
- 15 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/27(木) 13:33
- ここで書きたいんだけど人いるのか?
いたら返事して。
- 16 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/27(木) 14:52
- はーい!
- 17 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/27(木) 18:50
- がんがれ
- 18 :15です :2003/03/28(金) 08:56
- では、書く事にします。あまり楽しい話ではないけど。
タイトルは「約束」です。
- 19 :約束1 :2003/03/28(金) 09:01
- 「ほんとにそんな約束したかなあ。おれ、ぜんぜんおぼえてないぜ。」
教室に入ってくるなり、そう叫んだのは、ムサシ君に違いない。
八年前のムサシ君は、クラス一の甘えん坊で、いつも先生の後ばかり追いかけていた。
それが、今ではすらりと背が伸びて、真っ黒に焼けている。
「いいから、いいから。ええと、霧島さんの隣ね。」
相田君に肩をたたかれて、ムサシ君は輪になって座っている子供たちを見まわした。
「これ、ふじ組の子供?見覚えないなあ。」
首を振りながら、それでも迷うことなく、霧島さんの横に腰を下ろした。
幼稚園の椅子は小さくて、背の高いムサシ君には、座りずらそうだった。
「山岸さんたち、そろそろ手分けしてジュースやお菓子、配ってください。」
相田君の声に、山岸さんや浅利君が立ち上がって、教室の隅のダンボール僕を開け始める。
- 20 :約束1 :2003/03/28(金) 09:04
- 「ああ、僕も手伝うよ。」
城南学院の制服を着た渚君も加わった。
「ねえ、ねえ渚君て、城南に入学したのねえ。かっこいいなあ。」
惣流さんが洞木さんにささやいている。
惣流さんも、白百合女子中学のセーラー服を着ていた。
惣流さんは昔とあまり変わってないようだ。
幼稚園のころもおしゃべりで、誰とでも仲良くなったし、すぐにけんかした。
「ジュースとコーラ、どっちがいいですか。コーラのいい人、手を上げてくださーい。」
浅利君がどなっている。
「あなた、どっちにするの?」
惣流さんがまた洞木さんに話しかけた。
「そうね、私はジュース。」
洞木さんは小声で答える。
「じゃああたしはコーラもらおっと。人と同じじゃあつまらないもの。」
惣流さんは、立ち上がって手を振った。
「ここコーラとジュース。ヒカリがジュースで、あたしがコーラよ。」
「はいはい。コーラ一本にジュース一本。」
浅利君が両手に抱え込んだビンの中から、コーラとジュースを抜き出した。
- 21 :約束1 :2003/03/28(金) 09:05
- あなた、浅利ケイタ君でしょ。浅利君はどこの中学?」
「僕?僕は壱中。」
「壱中って、公立の第壱中学?私立は?」
浅利君がにやっと笑った。
「付属と城南受けて、どっちもすべっちゃった。」
「残念ねえ。浅利君って幼稚園のころ、いつも先生にほめられていたじゃない。
「はは、むかし秀才、いま落ちこぼれ。きみは、アーちゃんだろ。
惣流アスカ・・・。へえ、白百合かあ。あそこ、難しいんだよねえ。」
「まぐれよ。だって、うちの学校から5人受験して、パスしたのは、
一番成績悪かったあたし一人だもの。受験って、運よねえ。」
しゃべりながら、惣流さんは、ちらりちらりとまわりのこの反応をうかがっている。
白百合女子中学に入学したのを自慢したくてたまらないらしい。
浅利君は、目を細めて惣流さんの顔をながめている。
その目に幼稚園時代の面影が残っていた。
教室の向こうで拍手が起こった。葛城ミサト先生が到着したのだ。
「ごめーん。ちょーっち保護者の方と話してて。遅れちゃった。」
先生はいくぶん上気した顔で、教室に集まった子供たちを、
ひとりづつながめまわした。
「みんな、大きくなって・・・。先生、うれしいわ。」
ほとんどの子が、八年ぶりの再会だった。
「先生は、ちっとも大きくならないねえ。」
ムサシ君がまぜっかえした。
「まあ、あなた、ムッ君でしょう。」
先生に見つめられて、ムサシ君は、照れくさそうに頭を掻いた。
- 22 :約束2 :2003/03/28(金) 09:07
- ネルフ幼稚園ふじ組のクラス会を計画したのは、相田君たち、幼稚園の近所に住んでいる子供たちだ。
八年前、ふじ組の子供たちは、卒園後8年たったらまた会いましょうと、約束したのだそうだ。相田君たちはこの約束を思い出して、今日の会を開いた。
「ふじ組は、全部で30人いたんですが、案内状が戻ってきた人が10人くらいいました。8年前の住所録を使ったので、引っ越した人もいると思います。出欠の返事があったのが19人で、そのうち、今日来るといった人が12人です。あと、新庄君と安岡さんがくることになってるんですが・・・。」
長々とした相田君の挨拶に、みんなは退屈し始めていた。そして、懐かしい教室の中をながめまわしている。
8年前、この部屋で歌を歌ったり、絵を描いたのが夢のようだ。確か灰色だった壁の色は、今は薄い緑に塗り替えられていた。ただ、天井のゾウやキリンの絵は、昔のままだし、教室の隅においてある、組み立て式の滑り台は、僕らが使ったものらしい。
やっと相田君の挨拶が終わり、葛城先生が立ち上がった。
「ほーんと、何から話したらいいか・・・。幼稚園に勤めるようになって10年になるけど、クラス会をやったのはみんながはじめてよ。だからすごーく感激しちゃって・・・、立派に成長したみんなに会えて、こんなにうれしいことはないわ。」
先生が、ハンカチを目に当てた。
ふいに女の子の声がした。霧島さんだった。
「先生、失礼ですけど、独身ですか?」
葛城先生の耳がピクリと動く。そして声のしたほうを睨みながら答えた。
「そうよ。悪かったわね。」
「あの、先生は今おいくつでっしゃろ?」
鈴原君だ。
「確か30歳だと思ったけど。」
渚君だ。二人ともなんてことを・・・
ああ、葛城先生のこめかみに血管か浮いてる。やばい。
「失礼ね!私はまだ29よ!!」
霧島さんの質問をきっかけに、みんながてんでに話し出したので、
相田君が急いで立ち上がった
- 23 :約束2 :2003/03/28(金) 09:09
- 「ええ、それでは自己紹介に移りまーす。まず、山岸さんから順番にお願いします。」
相田君に指名されて、ロングヘアの女の子が立ち上がった。
「山岸マユミです。じつはわたし、8年前に約束したこと、すっかり忘れてたんです。2月ころ相田君や霧島さんと会って話しているうちに、なんとなくそんな約束をしてたのを思い出して・・・。でも、今日は皆さんに会えて、ほんとによかったと思いました。」
山岸さんがお辞儀して座るのを待っていたように、向かい側の惣流さんが尋ねた。
「マユミ、どこの学校なの?」
「あの、付属に通っています。」
男子も女子も、へえっ、という顔つきになった。付属というのはむろん国立大学の付属中学で、市内一のエリート校だ。
幼稚園のころの山岸さんは、目立たない子だった。今日だって、紺色のスカートに白いブラウスという、地味な格好をしている。
次に、黒いジャージを着た男の子が立ち上がって関西弁でしゃべりだした。
「えー、わしは鈴原トウジや。幼稚園卒園した後、大阪にいっとった。去年第三新東京市に戻ってきたんや。ケンスケらとは去年から付き合いあったんやが、今日は久しぶりに見る顔が多くてほんま懐かしいわ。今は壱中に通っとる。」
その次は霧島さんだった。
「相田君や浅利君や山岸さんたちと一緒に、今日の会のお手伝いをさせていただきました。皆さん、いい学校に進学されているんで、ちょっと恥ずかしいんですが、中学は、公立の、第壱中学に通っています。あ、名前は霧島マナでーす。」
「だいじょうぶ。いくら名門幼稚園を出たって、だめなやつはいっぱいいるんだから、恥ずかしがることはないよ。」
ムサシ君が、しゃべりながら立ち上がると、ぺこんと頭を下げた。
「僕も山岸さんと一緒に付属小学校に通っていましたが、8年の間に落ち目になり、ついに私立の三流中学に通うはめになった、ムサシ・リー・ストラスバーグであります。幼稚園のころはムッ君と呼ばれて、みなさんにかわいがられていました。」
「ムッ君、私立ってどこだい?僕のところ?」
紺色の制服を着込んだ渚君が、身を乗り出す。
「とんでもない、城南みたいなエリートさんの学校じゃありませんよ。」
ムサシ君は、とうとう自分の入学した学校名を口にしなかった。
ムサシ君の言ったように、ネルフ幼稚園は、市内でも指折りの有名幼稚園だった。難しい私立小学校にも、たくさん合格者を出している。このクラス会だって、言ってみればエリートの集まりみたいなものだ。だけど、自分の学校の自慢をしあうだけで、このクラス会が終わるわけはない。誰かが、きっと、あのときのことを口にするに違いない。
と、僕は確信していた。
- 24 :約束3 :2003/03/28(金) 09:11
- 10人の子供たちは、次々と自己紹介をしていく。
とうとう綾波さんの番になった。綾波さんは、ゆっくりと立って、紅い瞳で教室の中を眺め回す。
「綾波レイです。私の家は、袋町にあるので、園のバスで通っていました。バスの中で歌を歌ったのが楽しい思い出です。中学は女学院に入学できました。」
浅利君が、大きな声を上げた。
「レイちゃんおぼえてるかい。僕がラブレター上げたの。」
綾波さんは、あいまいな顔で微笑む。
綾波さんは、もう忘れてるかもしれないが、僕はちゃんとおぼえている。手をつないだ男の子と女の子の絵の横に、
‘‘綾波レイちゃん、ぼくのおよめさんになってください。けいくんより。‘‘
と、書いてあった。けいくんというのが、浅利ケイタ君の愛称だ。
けいくんが書くと、ふじ組の男の子は、こぞってラブレターを書いてレイちゃんに渡した。もちろん、ぼくも書いた。でも、とうとう渡せなかった。
あのころの綾波さんは、なんていうか、お姫様みたいだった。ふじ組の男の子も女の子も、綾波さんの言うことなら、何でもきいた。鈴原君も、レイちゃんだけは、けっしていじめなかった。
「そうよねえ、綾波さんって、すごく人気あったわよねえ。」
隣に座っていた霧島さんが何度もうなずいた。
「綾波さんってふじ組にいた?あたしおぼえてないわよ。」
惣流さんが機嫌の悪そうな声をあげる。
「あら、そう。私はあなたのこと、よくおぼえてる。いつだったか、傘を忘れて泣いていたから、貸してあげたじゃない。」
「あたしが・・・?へえ、そう。あたし幼稚園のとき、泣いたことなかったんだけど。」
「うそこくなや、自分、しょちゅうぴーぴー泣いとったやんけ。」
鈴原君が冷やかした。
「ぜーんぜん記憶にありません。あんたがおもらししたのはおぼえてるけどね。」
惣流さんが、やりかえした。
- 25 :約束3 :2003/03/28(金) 09:12
- 「わし、おもらしなんてやってへんで。おもらしの常習犯は、えーと、なんやったっけ、そうや、シンジ、シンジや。」
鈴原君は、小さくうなずきながら叫んだ。
「ああ、亡くなった子だね。碇シンジ・・・」
渚君が答える。
「え、あの子死んだの?」
ムサシ君だった。
「そうだよ、お葬式にみんなで行ったじゃないか。そうでしたよね、先生。」
渚君が、葛城先生のほうを振り返った。
「ええ、碇シンジ君は、病気で亡くなったわ。豆まき会の少し前だから、1月じゃなかったかしら。」
渚君はムサシ君を見て、
「不人情だねえ。ムサシ君。クラスの人が亡くなっていたことぐらいおぼえていてもいいんじゃないのかい?」
ムサシ君は、まだ思い出せない様子だった。
「そんなことあったか?シンジってやつがいたのはおぼえてるぜ。なんていうのか、陰気なやつだったよな。そいで、とにかくおもらしをするんだ。みんな、おしっこくさいって、あいつのこと嫌がってたよなあ。」
部屋の空気が水あめのようにねっとりしてきたと感じたのは、ぼくの錯覚だろうか。
「すいません。自己紹介、早く済ませて、乾杯したいんですけど・・・」
相田君が遠慮がちに言った。
- 26 :約束4 :2003/03/28(金) 09:13
- 乾杯がすむと、ミサト先生を囲んで幼稚園時代のアルバムを見ることになった。みんなは先生の周りに集まって、床に座る。
「これはふじ組になって最初の遠足ね。お城に行ったのよねえ。」
先生が広げたアルバムを、子供たちは首を伸ばして覗き込む。そういえば、幼稚園のころ、こんな風にして絵本を読んでもらっていた。
石垣をバックに、水色のスモック姿の子供が並んでいた。
「あー、これわしや。」
鈴原君が両手でVサインを作って座っている中央の子を指差す。」
「はは、幼稚園のツッパリってとこかな。」
浅利君が言うと、鈴原君も、ほんまや、といって笑った。
「いやあ、あたし目をつぶってる。」
惣流さんが声を上げた。
「そのときも泣いてたのね。」
綾波さんが言う。惣流さんが、無言で綾波さんをにらんだ。
「ああ、この子だね。碇シンジ君は・・・」
渚君の声で、22の瞳が、制服の腕の先に集中した。画面の端っこに、帽子をあみだにかぶった男の子が立っていた。
「なんだか、怒ってるみたい。」
洞木さんが、ささやく様につぶやく。
「あいつ、いつもこんな顔してたよ。そういや、みんながお遊戯していてても、あの子だけ、教室で絵を描いていたな。どうしてだろ。」
相田君が、誰ともなく言った。
「シンジ君は、心臓が悪かったのよ。お葬式の後、お母さんにうかがったけど、遅かれ早かれ、ああなっただろうって。」
しゃべりながら、先生はページをめくった。
- 27 :約束4 :2003/03/28(金) 09:14
- 「あっ、これ七夕祭りじゃない。みんなどんな願い事書いたのかなあ?」
大きな笹竹のまわりを子供たちがとりまいている写真だった。
「ああ、シンジ君も短冊持ってる。」
また誰かがその名を口にした。子供の群れから少しはなれたところに、やせた男の子が赤い短冊を持ってしゃがんでいた。
「あいつ、なに書いたんだろう。体が丈夫になるようにってお願いしたのかな。」
浅利君の声は沈んでいた。
「もしかしたら、おもらししませんようにって、書いたのかもよ。」
惣流さんが笑いながら言ったけど、誰も笑わなかった。
「あの子のお葬式怖かったわ。」
山岸さんが、ぼそっと言った。
「お父さんがね、私たちのこと、怒ってるみたいだった。」
「なんでや。あいつのこと、いつもいじめとったからか?」
鈴原君が、ちょっと気色ばんで質問する。
「知らないわ。でも、ずっとにらんでたもの。わたし、早く帰りたかった。」
「そんなことないやろ。誰もあいつに恨まれるようなこと、しとらんやろが。」
鈴原君が、忙しく部屋の中を見回した。しかし誰も答えなかった。
「さ、みんな。シンジ君のことはそれぐらいにして、次の写真みないこと。」
先生が幼稚園のころのような口調で促す。
次のページは、水遊びの写真だった。ビニール製の官位プールの中央に水着の女の子がポーズをとって笑っている。周りの男の子たちは、船やじょうろで遊んでいた。死んだ子の姿は見当たらなかった。
「うわあ、アスカちゃんじゃないの。ポーズ決まってるう〜」
霧島さんが陽気な声を上げる。
「ねえ、惣流さんて、幼稚園のころから、おっぱい大きかったの。」
「そうじゃないわよ。セパレーツだから大きく見えるのよ。ねえ、そうでしょ。」
女の子たちが口々にしゃべりだすと、男子も勢いづいた。
「あのころは、みんなへっちゃらでヌードになってたなあ。」
相田君がにやにやして言うと、渚君も笑って答える。
「そういえばぼく、女の子にパンツ脱がされたことあったよ。」
「あら、脱がされたのは、男の子ばかりじゃないわよ。」
山岸さんが、にこりともしないで答えたから、部屋中で笑い声がはじけた。
- 28 :約束5 :2003/03/28(金) 09:16
- 「あの子のパンツも脱がしたよなあ。おれ、なにもかも思い出しちゃったよ。パンツだけじゃない、上着も何もかも脱がして裸にしたんだ。あれ、寒い日だったなあ。あそこの洗い場へ連れて行って、水をじゃあじゃあかけたよな。」
それがムサシ君のつぶやく声だとわかったのは、笑い声が静まったころだ。ムサシ君は、窓の外を見つめていた。
「あの日は、そんなに寒くなかったわ。それに仕方なかったのよ。おもらしたから、みんなで体を洗ってあげたんだもの。」
霧島さんがゆっくりと反論した。
「うそ、寒かったわ。シンジ君、青くなって震えてたもの。あたし、やめて、やめてって、何回も止めたのに。」
惣流さんの言葉は、途中で鈴原君にさえぎられた。
「へえ、そないなことあったんか。わし、忘れとった。」
そのとたん、ムサシ君の鋭い声がした。
「とぼけるなよ。お前が最初にいったんじゃないか。シンジ君を裸にして水ぶっかけようって。」
「ちゃうわ、わしやない。誰やったか忘れたけど、碇がおもらしして、臭いから水で洗おう言い出したんや。自分かて面白がって水かけちょったやろ。」
「ああ、おれもかけたさ。おれ、あのころ根性なくてさあ、お前の言いなりだったもんなあ。お前が水かけないと、殴るって脅かしたから、おれ、シンジ君の頭から水かけたんだ。」
いつの間にか鈴原君もムサシ君も立ち上がって、にらみ合っていた。
「ま、待ってくれよ。」
相田君が、二人の間に割り込む。
「お前たち、どうかしてるぞ。いいか、あの日のことは、俺もよく覚えてるさ。あの朝、碇が幼稚園に来て、すぐおもらししたんだよ。まだ、先生がいなかったから、教室にいた子が相談して体を洗ってやったんだ。な、みんな、そうだっただろ。あの子の心臓が悪いって知ってたら、あんな無茶しなかったと思うな。」
2,3人の子が、あわてたように大きくうなずいて見せた。
- 29 :約束5 :2003/03/28(金) 09:18
- 「そうじゃなかったわ。」
女の子の声がした。低くて小さい声だったけど、みんなはじかれたように、声のほうを見た。洞木ヒカリさんだった。洞木さんは、いやいやするように激しく首を振った。
「そうじゃなかったでしょ。あれ、お仕置きだったはずよ。シンジ君が、あんまりおもらしするから、みんなでお仕置きするんだって・・・。ええ、私も水かけたわ。シンジ君、がちがちふるえてたわ。そいで、ごめんなさーい、もうしませんから、許してくださーいって・・・。でも誰もやめなかった。水がすごく冷たくて、手が痛いくらいだったわ。シンジ君、次の日から幼稚園に来なくなって・・・それで、死んだのよ。」
洞木さんは、そこまでしゃべると泣き伏してしまった。
渚君が青い顔をし、立ち上がった。
「洞木さんの言うことを聞いていたら、まるで、ぼくらが、シンジ君を殺したみたいじゃないか。」
渚君は、いらいらと部屋の中を見回していたが、やがて先生を振り返った。
「先生は真相をご存知なんでしょう。話してくれませんか。」
「真相も何も・・・。シンジ君は、さっきも話したとおり、心臓の病気があったの。あなたたちがそんないたずらをしたの、ちっとも知らなかったけど、それとこれとは関係ないと思うわ。さ、もうこんな話はおしまいにしましょう。せっかく8年ぶりに会ったんですもの。相田君、次はなにかして遊ぶんじゃないの。」
先生がアルバムをパタンと閉じたとき、惣流さんが口を開いた。
「あたし、すっかり思い出した。この中で、誰が一番悪いかってことよ。」
惣流さんは立って、子供たちの顔を一人一人眺め回す。
「あの日、一番最初にお仕置きのこと言ったの、あなたじゃなかったかしら。」
惣流さんの右手がさっと伸びて、綾波さんの整った顔を指差した。
「綾波さん、あなたがみんなに命令したのよ。確かこんなふうに言ったわ。困ったシンジ君ねえ。またおもらししてる。みんなでお仕置きをしたほうがいいんじゃない・・・って。そうしたら、渚君がどんなお仕置きをするのって訊いたのよ。あなた、にこにこ笑いながら答えたわ。水をかけて洗いましょうって。綾波さんが言ったことだもの。浅利君も鈴原君も、すぐに賛成して、シンジ君を無理やり裸にして、表の洗い場に連れて行ったわ。」
「でたらめいうな!」
浅利君が、すごい剣幕でどなったけれど、惣流さんはやめなかった。
- 30 :約束5 :2003/03/28(金) 09:19
- 「でたらめ?だって、あなたが服を脱がしてたの、あたし覚えてるもの。それから、山岸さん、あなたはバケツ持ってきたわよねえ。」
「おい、お前だけいい子になるなや。自分かて、あいつがぶるぶる震えるのが面白いって、水かけとったで。お前も共犯やいうことわすれんなや。」
鈴原君の声は、かすれていた。
惣流さんは、じっと綾波さんをにらみつけている。
「さあ、綾波さん、あたしのしゃべったこと、うそがあるかしら。」
クラスメートの目が、自然に綾波レイさんに吸い寄せられる。ピンクのカーディガンを羽織った綾波さんは、横座りに床に座ったまま、ゆっくりと惣流さんにうなずき返した。
「あなたのおっしゃるとおりよ。だって、わたし、碇君のこと大嫌いだったもの。でも、碇君のことを嫌っていたのは、わたしだけじゃないわ。先生、先生も碇君のこと、いやだったんでしょう。」
綾波さんが先生のほうに視線を移した。
「先生だって、あの朝、わたしたちが碇君を裸にして水をかけたの、知ってましたよねえ。教室の窓から、ずっと見てらっしゃったの、わたし知ってたんです。それで、碇君が、あんまり泣くものだから、先生教室から出てきて、わたしにおっしゃいました。レイちゃん、もう、それぐらいで勘弁してあげなさい。わたし先生に言われて、みんなを止めたんです。それからバスタオルを持ってきて、碇君の体を拭いてあげました。もし、あのことで碇君が死んだんなら、先生、先生も、わたしたちと同じですよね。」
綾波さんは、話し終わると、白い歯を見せて笑った。幼稚園のころと少しも変わらない、おひめさまのような笑顔だった。
- 31 :約束6 :2003/03/28(金) 09:21
- 夕日が白いモルタルの壁を赤く染めている。教室から吐き出されてきた子供たちの顔は、どれもこれも、どんよりとくすんでいた。みんなは、ちらりと庭の隅の洗い場を眺め、それから足早に門のほうに急ぐ。
少し遅れて相田君たちがジュースの空き瓶を詰めた段ボール箱を抱えて出てきた。
「相田よう。」
滑り台の陰に立っていたムサシ君が、近寄ってきた。
「8年前クラス会やろうって約束したこと、誰が思い出したんだ?」
「うん?うん・・・。みんなで話してたら、なんとなく思い出したのさ。なあ。」
相田君が、山岸さんや浅利君を振り返った。
「そうなの。ほんと最初に思い出したの、誰だったかしら。だけど、いやね。こんなクラス会、もう、ぜったいしないわ。」
霧島さんが深いため息をついた。
「こんなはずじゃなかったけどな。ゲームしたり、歌を歌ったり、楽しくやるはずだったんだ。そういえば、安岡も新庄も、とうとう来なかったな。」
「おれも、ここにくるまで、そんな約束したかなあって、考えてたんだけど、みんなと話してるうちに思い出したよ。確か卒園式のころ約束したよなあ。8年たったら、ここで会おうって・・・。」
ムサシ君は、自分自身に言い聞かせるふうで、なんどもうなずいた。それから相田君の肩をぽんとたたいて歩き出した。
10人の子供と、1人の先生は、それぞれの世界に戻っていく。しかし、みんなの心の奥に、ぼくは生き続けているのだ。
ぼくは決してみんなを恨んではいない。ただ、みんながぼくのことを忘れないように、ぼくにしたことを、ちゃんとおぼえて置いてもらいたいだけだ。
8年たてば、あの子達は、また約束のことを思い出して、ここに集まってくるだろう。そして、ぼく、碇シンジのことを話し合う。
生き続ける限り、ぼくのことを忘れないために。それが、みんなとぼくの約束なのだから。
了
- 32 :あとがき :2003/03/28(金) 09:28
- どうかな?やっぱり怒った?
この話には元ネタがあります。つーかパクリです。
気づいた人いるかな?
読んだ人なんでもいいんで感想よろしく。
- 33 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/28(金) 11:53
- 乙〜
思いっきり残酷な話かとオモタ
- 34 :15です :2003/03/29(土) 13:37
- 人、いないね。本家の語らんかスレに宣伝してきたんだが。
読んだ人、面白いとかつまらんだけでもいいから感想お願い。
- 35 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/29(土) 13:55
- なんでエヴァなのかと。
- 36 :本当のヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/03/29(土) 14:27
- この元になった話って幼児期の残虐性を書いてると思ったんだよね。
で、それが1人目のレイのイメージにぴったりだった。それに書いてみると
その他のキャラも結構イメージ合うんだよ。とくにアスカを当てはめた元ネタのキャラは
もろカブリだった。
- 37 :Renewal of ヽゝ゚ ‐゚νさん :2003/05/16(金) 20:40
- 凄く面白いと思った。まったくEVAと関わり無い話なのに違和感が無いのは
キャラが大変うまくはまっているから。特にレイとミサト、アスカの3人が
しっかりメインを張って、他の子供たちが隙間を埋めている。独白のみ最後
に出てきたシンジが上手に話をしめている。EVAキャラの性格を変えることなく
この話を成立させた文章力は凄いとおもう。
- 38 :鋼鉄のヽゝ゚ ∀゚νさん :2003/05/21(水) 06:37
- (´-`).。oO(レイはあんな性格だったっけ…)
- 39 :鋼鉄のヽゝ゚ ∀゚νさん :2003/06/03(火) 19:39
- 「約束」を書いたものですが、感想ありがとうございます。
実は37さんの感想を読んで作中に大変なミスを発見してしまいました。
ごめんなさい。
そこで修正したものをこちらに投下しました。
http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/eva/1037518197/
誤字脱字も修正してあります。タイトルも変えました。
37さんありがとうございました。
- 40 :鋼鉄のヽゝ゚ ∀゚νさん :2003/06/04(水) 06:31
- >>38
わたしは、人形じゃない。けれど、早乙女乱馬(女)でもない。
- 41 :夏の扉のコチラガワ :04/09/28 07:54 ID:???
- 注意)シンジ=神様、宇宙人邂逅、オリキャラいっぱい(ピンク)
・1-A 宇宙人
ジャブジャブと、波が砂浜を洗っていく。
漣は尽きることなく、ささやかな主張でそこに寝転がる住人に覚醒を促した。
「気持ち悪い」
耳元でする波音に薄目を開ければ、視界いっぱいに広がるのはカンパリソーダ色の高い空。
…紅い。
あたし、このまま、死ぬのかな。
……「死にたくない」…か。
もう、疲れちゃったな。
ママは、弐号機と一緒に壊れちゃったし。
あたしも、もう、ぼろぼろ。
使徒に負けて、量産機にも負けて…。
エヴァパイロットの資格なし。
そうだ、エヴァも、…もうないのよね。
疲れた。
もう、このまま………。
さわさわ さわさわ さわさわ
さわさわ さわさわ さわさわ
仰向けに転がって、わずかにも動くことを放棄して、せっかく人が黄昏てるって云うのに!
足のほうから何かが、あたしに触ってる!!
だんだんと上に向かって接触面の増えてくる、その感触。
それは人の手というよりも、羽箒のような軽い感触ではあるけれど。
なんなの、なんなの、なんなのよ!!
目を開けるのは怖いが、じっとしているのには耐えられない。
…まさか、シンジ?
でも、アイツにこんな度胸があるとは思えないけど…。
でも、でも、でも!
「ちょっと!!
人が黙ってたら、さわさわ、さわさわって!
あんた、なにして・・・!?」
- 42 :夏の扉のコチラガワ :04/09/28 07:56 ID:???
- ・1-B 宇宙人
シンジは、…いた。
あたしから、3メートルくらい離れたところに。
膝を抱えてしくしく泣いてるのを、慰めてもらっているらしい。
いや、なんとなくそう見えるだけで、ほんとは襲われてるのかもしれないけど。
そのシンジを取り囲んでいるというか、シンジにたかってる物体が、あたしのことも触っていたわけで…。
「キャー、いやー、なにこれ、なんなの!!
勝手にあたしに触るんじゃないわよ!
ピンクのモップの分際で!!」
あたしが立ち上がると、ぼとぼとと落ちる。
ピンク色した、40センチぐらいの、モップ。
あの、床を拭くときに使うアレだ。毛のはえたヤツ。
さわさわ、さわさわとシンジのほうに逃げていく。
「シンジ!
なんなのよこれ!!」
「あっ、アスカ。
ううっ、ごめん、アスカ。
しんじゃったかと思った…。ほんとに、ごめん。
あすかぁ、…よかった、死ななくて、よかったよぉ」
べそべそと泣き続けるシンジを慰めるように、ピンクのそれが伸び上がって涙をぬぐう。
何体かが積み重なって高さを作ると、座ったままのシンジの背中をなでてやったりしてる。
要領の悪いやつとかもいて、シンジの足元を無意味にくるくる回ってたりとか…。
って、ほのぼのしてる場合じゃない!
「泣いてたって、わかんないでしょ!!
あたしが訊きたいのは、これが何なのかっていう事よ!」
「…§Щ【ж⊂ю〆∞の、ヾ√〓‡σさんたちだよ」
「?…なんですって?」
「だから、§Щ【ж⊂ю〆∞〓U※∴で、」
「シンジ、あんた頭がどうかしちゃったの?」
「えっ、どうもしてないよ。
アスカにひどいことしちゃったのは、気が動転してて…。
アスカ、ごめん。ごめん…」
「いやもう、それはいいから。
ええと、やっぱりよくないけど、それは後で。
とにかく!
あたしが知りたいのは、これが何かということ。
あんたの言ってる事は、さっぱりわかんないわよ!」
- 43 :夏の扉のコチラガワ :04/09/28 08:00 ID:???
- ・1-C 宇宙人
「だからさっきから言ってるけど、§Щ【ж⊂ю〆∞から来た異星人さんだよ」
「いせいじん〜?
えーと、新しい使徒とかじゃなくって?…ほんとに?」
「…使徒は、もう来ないよ。
みんな、いなくなっちゃった。
カヲルくんも、綾波も、ミサトさんたちも…」
また泣き出したシンジを放って、あたしはあたりを見渡した。
遮蔽物のないどこまでも続く砂浜。
砂は白。
空はカンパリ。
海もカキ氷にかけるイチゴシロップのように赤い。
そして、
砂浜で戯れる、
ピンクのモップ型、宇宙人。
と、それに埋れて泣くシンジ。
神様、あたしは何か悪いことをしたんでしょうか?
泣きたいのはあたしのほう、あのまま絶望に浸かっていたかったのに。
シンジはさっきから泣いてるけど、あたしはシンジの前で泣くなんて死んでもいやだ。
それに、このシュールな風景は絶望とはミスマッチ過ぎてあたしの美意識が許せない。
廃墟の白いバスとか、異界の海のほとりとか、そーゆーところで雰囲気出して黄昏たいのに。
白。紅。緋。赤。アカ、…そして、ファンシーピンク。
なんだか無性に腹が立って、うずうずするので吼えてやる。
ちょうど目の前には、海もあるし。
「ファンシーなんて大っ嫌いーーーーーー!!」
・・・続きは、また明日
- 44 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/28 08:39 ID:???
- ミタヨッ!
- 45 :夏の扉のコチラガワ :04/09/29 06:12 ID:???
- ・2-A 神様
砂浜にいつまでも居る訳にはいかないので、あたしたちは屋根のある場所を探して移動した。
あたしが選んだのは、何かの大きな施設の一画。
研究室にも似たその場所はネルフ本部にもよく似ていたけど、ここは地下じゃないので多分違うだろう。
ジオフロントにも行ってみたかったけど、どこにあるかわからないのであきらめた。
時計はないので、眠くなったら寝て、目が覚めたら起きる生活を繰り返す。
昼間はレトルトの食品などを探して、町をぶらついた。
ほんとはそんなことしなくても、あの宇宙人たちがいろいろ手伝ってくれるけど。
なんとなく、いや。
でも、水の確保だけは自分ひとりではままならないので、シャワーを浴びるためにはシンジのいる場所まで行かなければならない。
シンジは、あのピンクモップの宇宙船のある近くに住んでるから。
ある朝、目が覚めていつものように外に出ようとしたら、玄関前に祭壇があった。
本物は知らないけど、多分これは祭壇だと思う。
「なんで?」
一人でいるせいか、独り言が多くなってる気がする。
たまには、シンジと話をするのもいいかもしれない。
…話題も、出来たし。
あたしは久しぶりに、『シンジに会うため』に出かけることにした。
「・・・それで、こうなるんだ。
これはね、***で、@@@だから・・・」
「シンジ、あんたなにやってんの?」
「ああっ、ア、アスカ、ひさしぶり。
げ、げんきそうだね」
「まあね、シンジも。
それで、何やってんのよ?」
シンジの周囲には、今にも雪崩を起こしてきそうなほど高く本が積み上げられている。
本だけじゃなく、地図や何かの図面、妖しげな置物まである。
そしてその隙間には、例のごとくピンクのモップがさわさわしている。
- 46 :夏の扉のコチラガワ :04/09/29 06:15 ID:???
- ・2-B 神様
「彼らは新規惑星の開拓団なんだ。
だから、好奇心が旺盛で…。
いろいろ知りたいって言うから、
説明したり、本読んであげたりとかしてる」
「ふーん」
積んである本を一冊手に取って、ぱらぱらと眺める。
…ドイツ語だ。
もう一冊、見てみる。
…多分、ロシア語。
題名を見てみれば、あたしにわかるだけでも英語イタリア語スペイン語とばらばら。
漢字のもあるし、あたしは読めないけどアラビア語とかハングル語のもある、と思う。
「シンジ、これ全部読めるの?」
「…うん」
「へー、すごいわね。
そういえば、あんたって、コレとも喋ってるわよね」
「…アスカ、怒らないの?」
「なんで?」
「なんでって…。
だって、アスカはいつだって、負けたりするのが嫌いだったじゃないか」
「ああ、そうだったかもね。
でも、もう、どうでもよくなっちゃったのよ。
確かにあたしは、一番になりたかったけど。
なりたかったのはナンバーワンで、オンリーワンじゃないのよね。
今はあんたとあたししかいないんだし。
ピンクのモップと比べられてもねー。
だから、もうどーでもいいの」
「そうなんだ」
久しぶりに人と話しをしたせいか、なんだかすっきりしたような気がする。
あたしが身動きするたびに、逃げ惑ったりびくびくしたりしてるように見えるこのピンクの物体は、やっぱりちょっと気にくわないけど。
「あの、最後の戦いのとき………。
僕は一度、LCLに、あの赤い海に溶けたんだと思う。
……綾波に、会ったような気がするんだ。
もういいのね、って言われて………。
目が覚めたら、アスカの隣に居た」
シンジはどこか遠くを見るような顔をして、唐突に話し出した。
あたしの質問に答えてくれているようではなかったけど、なんとなく遮れなくてあたしは黙って聞いていた。
- 47 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/29 06:17 ID:???
- ・・・続きは、また明日
- 48 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/29 12:07 ID:???
- イイヨイイヨッ!
- 49 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/29 16:18 ID:???
- ぬるぽ
- 50 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 02:37 ID:8Eft1b+g
- がっ・・・?
- 51 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 02:41 ID:???
- 回し上げ
- 52 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 02:42 ID:???
- すまん、もうひとつ
- 53 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 02:43 ID:???
- 回す回す
- 54 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 03:02 ID:???
- 回す回す
- 55 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 03:19 ID:???
- ごめんな
- 56 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/09/30 08:12 ID:???
- すみません、長文だと負担になると思うので
回さなくてもよくなるくらいスレが下がったら、
また、書かせていただきたいと思います。
下がり次第必ず書きます。
読んでいて下さった方がいらしたら、
今日、続きが出てないことをお詫びします。
ほんとうに、ごめんなさい
- 57 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/10/02 16:11 ID:ILA2KYTI
- 評価版に書きました。
- 58 :ヽゝ*゚ー゚νさん :04/10/16 20:12 ID:???
- テス
- 59 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 18:05:12 ID:???
- http://comic5.2ch.net/test/read.cgi/eva/1087585663/253-
自分は上のスレにゲンアスで始まる話を書き込んでいた人なんですが、2cnの書き
込み規制に巻き込まれてしまいました。解除される見込みは全く無いのが現状です。
元々、一発ネタを勢いで続けていたので、なんか気が抜けちゃいました。
どうしましょう?
長く続ける話でもないので、9話ぐらい終わらせようかなとは思っていたのですが、
このまま止めてもいいかなあ、なんて思っていたりしてます。
- 60 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 18:52:43 ID:???
- いいよ。
- 61 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 19:13:11 ID:???
- >>59
ちょ、ちょっとまってくれい!!
漏れはそこの小説を楽しみにしているものなんだが、
せめて完結させてはいただけまいか?
このままでは寝覚めがわるすぎますぜ…orz
- 62 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 20:08:07 ID:???
- >>59
そんな殺生な!!
61と同じく楽しみにしてたので正直このままやめるなんて言わないで下さい!!
おねがいします…orz
- 63 :59 :05/02/27 20:13:02 ID:???
- 誤解を招くようなことを書いて、ごめんなさい。
一応、続きをちょこっと書いてます。
暫く、様子を見て、規制が終わらないようなら、ここへ投下するようになるかもしれません。
- 64 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 20:25:06 ID:???
- 期待しちょります
- 65 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/27 20:44:44 ID:???
- のし♪
- 66 :ヽゝ*゚ー゚νさん :05/02/28 00:39:11 ID:???
- 良かったです!楽しみにしてますね!
- 67 :ヽゝ*゚∀゚ν :08/10/13 20:47:26 ID:???
- 下のスレで書いていたのですが、規制になったので、ここで続けさせていただきます。
もしよろしかったら、本スレに転載してもらえますでしょうか
お願いします。
霧島マナの日記 2冊目
ttp://changi.2ch.net/test/read.cgi/eva/1188238800/
- 68 :M→R :08/10/13 20:52:28 ID:???
- 2015.9.12
いつもようにワタシは入院中。
ホント、毎度のことだけど、どうしてワタシだけ大ケガするんだろう。
なれちゃったけどね。
この知らない天井だったものも、今はすっかりなじみの天井になっちゃったし。
ここ数日、使徒と戦ったりとかいろいろあったけど、今のワタシはそれどころじゃない。
死ぬほど恥ずかしかったけど、それとは別になんとも言えないような気持ちがした。
なにか、こう、甘い匂いのような、うーん、よくわかなんけど、ともかく嫌じゃなかった。
それにワタシに触れたシンジ君の手。
あの手でワタシを助けてくれたと思うと、とってもいとおしいような。
あの時、ちょっと気が動転しちゃって、
「抱いてくれる?」
と口ばしちゃったんだけど、なんだか知らないけどシンジ君はあわてて、
「ごめん」
と言って、どいてしまった。
やっぱり言葉で気持ちを伝えるのは難しい。
そんなこともあったけど、この数日でワタシとシンジ君の距離はとっても近づいたと思う。
今日だって、シンジ君はお見舞いに来てくれて、いろいろと心配してくれた。
ワタシは恥ずかしくって、まともにシンジ君の顔を見れなかったけど、そんなワタシに
いろいろと話しかけてくれた。
ここではワタシの気持ちを書けるのに、どうしてヒトには伝えるのが難しいんだろう。
黙っていても伝わることはあると言うけど、たぶんそれは無理。
だから、これから少しずつでもいいからシンジ君と話しをしよう。
まずは挨拶からでも
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- 69 :M→R :08/10/13 21:13:43 ID:???
- 2015.9.17
昨日、シンジ君は学校をさぼった。
というわけではなく、あの時田が作ったJAが暴走したということで、国際災害救助隊の
ように、助けにいったらしい。
らしいというのは、伝聞で知ったからで、 ワタシは見ていない。
これもひとから聞いた話なのだが、それは茶番だったらしく、何でも博士同士の猿芝居
だったようだ。
ところで、どうしてワタシは呼ばれなかったのだろう?
やっぱり、あれかなあ。
葛城一尉とシンジ君が同居しているからなのかなあ。
信頼関係とか、そういうので。
そもそも、他人同士の独身アラサー?と男子中学生が同居しているのはおかしいと思う。
シンジ君を信じない(あ、これギャグになってる)わけじゃないけど、シンジ君もやっぱり
男の子だし、これはいささか問題ありと思うの。
これは早急に手を打たないと。
そういえば、この前、進路相談があった。
ついでだと言って、葛城一尉が同席していたけど、この人、あることないことぺらぺらと
話しまくって、ワタシはほとんど何もしゃべれなかった。
ただ、進路については入れるところに行きますとだけ言った。
いくらなんでも、いきなりシンジ君のお嫁さんと言うほどワタシは馬鹿ではない。
そりゃあ、いつかはそうなるつもりだけど、ワタシにもしてみたいことができるかもしれない。
以前のようにただ何もないという状態ではないんだ。
今では学校へも行けるようになったし、ヒカリさんという友達もできた。
なによりもシンジ君がいる。
たとえ、シンジ君とは高校が違っても大丈夫だと思うし、大丈夫にする。
だから、今は自分のしたいことを探していこう思う。
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- 70 :M→R :08/10/13 21:25:23 ID:???
- 2015.9.21
変な外国人が来た。
とーっても変な人。
っていうか、敵?
いつのまにか、ワタシのシンジ君とすっごく仲良くなっちゃているし。
ネルフが誇るスーパー博士によると二人で弐号機に乗っちゃって、シンクロ値を
更新したらしい。
それって、どういうこと?
エントリープラグに二人乗り?
シンジ君、不潔よっ!!
ちょっと頭に血が上っているみたい。
それしても、あの赤毛女、
「仲良くしましょ」
とか言ってきたけど、そんなことできるわけないじゃない。
だから、当然、「命令がなければイヤ」と言ったけど。
とりあえず、この状況を誰かに相談しようと思って、ヒカリさんを見たんだけど、
ヒカリさんは惣流さんと仲良くなっているし。
そりゃあ、クラス委員長だもん。転校生の世話を見るのが仕事なのはわかるけど、
でも、もう友達みたいになっているのは、
ワタシとしてはすこし
かなり
とってもさびしいわけで、
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- 71 :M→R :08/10/14 21:19:54 ID:???
- 2015.9.10
久しぶりに書き込むような気がする。
いろいろあった。
使徒が来たり、分裂したりとか、
ユニゾンの訓練をちょこっとだけしたりとか、
そんな感じのことがたくさんあって、いろいろと思ったりしたこともあって、
心の中を少し整理したんだけど、
結局、ワタシがシンジ君に抱いていた感情は気の迷いだったような気がする。
たぶん、男の子というより姉弟みたいな感じかな。
そう、だめな弟を持ったような気持ちに勘違いしていた。
だって、ちょっと愚痴の一つも書かせて。
せっかくユニゾン訓練でワタシたちがバチッと決めたのに、勝手に怒って出て行っ
ちゃった惣流さんを追いかけて行くなんて、おかしくない?
もっと変なのがその惣流さんとも同居するなんて普通考えられる?
他人同士の中2男子と三十路女性あんど14歳帰国子女が一緒に住むなんて
おかしくない?
そもそもシンジ君はワタシのことをどう思っているわけ?
そういうわけでしばらく口をきいてあげないことに決めました。
決心しました。
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- 72 :M→R :08/10/14 21:47:28 ID:???
- 2015.9.16
今日から修学旅行で沖縄に行っています。
ワタシたちエヴァパイロット3人組以外はね
ワタシ、本当に行きたかった。
海面上昇で陸地が1/3になってしまった沖縄。
今はなき西表山猫発見ツアーもしたかった。
さーたあんだぎーも食べたかった。
スキューバもしたかった。
これは一生悔いが残ると思う。
惣流さんも怒っていて、シンジ君に同意を求めていたけど、
「僕、去年、修学旅行で行ったから」
と言って、笑っていた。
なんでも、転校前のところは1年生の秋に修学旅行をするというわけわかん
ない学校だったみたい。
と、まあ、シンジ君はそれでいいかもしれないだろうけど、ワタシはとっても残念で、
それが顔に出ていたのか、シンジ君はあわてて
「あっ、ごめん。そういうのは大事だよね。やっぱり、みんなと行きたかったね」
と、ワタシに声をかけた。
そんなこともあって、近くの温泉にみんなで行こうと葛城一尉が提案したんだけど、
使徒が来て、それも中止。
つくづく旅行には縁がない。
本当にワタシは箱入り娘なんだなあっと思ったりもした。
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- 73 :M→R :08/10/14 22:14:04 ID:???
- 2015.9.28
blogを始めて3ヶ月。
このくらいで更新停止になるのが多いみたい。
ワタシも最近は更新するのが時々になっている。
でも、無理しないですれば、長続きするのかなと思ったりもしている。
相変わらず知らない女二人組と同居しているシンジ君と、久々に帰りが一緒になった。
なぜ久々かというと、それは惣流さんがいつも一緒だからだ。
彼女はシンジ君をボケ、のろまだ、バカだとけなしっぱなしだけど、そのわりにはなんだ
かんだと一緒にいる。
もちろんヒカリさんとも一緒にいる時間は多いけど、男子でまとも?に接しているはシン
ジ君だけ。
これはどー見ても好きな男の子をいじめるやんちゃな女の子にしか見えなくて、そんな
ことをヒカリさんに言ってみたら、小さく笑いながら「同じだよ」って返された。
ワタシはよくわかんなくて、???みたいな表情だったようで、
「そうねえ。アスカと違って、ストレートなぶん気づかれにくいかも」
と続けて言われた。
それはほらシンジ君は弟みたいな感じだし、そんなことなんだよ。
と、まあ、ともかく、シンジ君と二人で本部へ向かったワタシたちだったけど、急にかかっ
てきた電話で訓練中止と報されてしまった。
それでなんとなく暇になって、シンジ君と一緒にぼーっと芦ノ湖を眺めていたんだけど、
それはそれで退屈することもなく、むしろ楽しい感じで、もっとずっとこうしていたいような
気持ちだった。
Comments(0) │TrackBack(0)
- 74 :ヽゝ*゚∀゚ν :08/11/10 14:27:41 ID:???
- だが断るっ!!
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